2018.8.21 西日本集中豪雨の被災地支援

 

西日本集中豪雨の被災地支援

 

参加者:会長含む7名

 

 広島県・岡山県・愛媛県などを襲った「平成30年7月豪雨災害」。7名のボランティアは浸水4600戸、死者51名の災害に遭った倉敷市真備町へ行きました。まず、山陽道・玉島IC近くの倉敷市災害ボランティアセンターで受付をします。

 

この日(火)受付をされていた方は200300名(目測)だったしょうか。受付を済ませたボランティアは、2か所のサテライトセンターへバスで運ばれます。15分の道中、真備町にはいると砂をかぶった瓦屋根の家々が車窓から目に飛び込んできます。サテライトセンターに到着すると、川辺(かわべ)という地域にある民家への支援指示を受けました。松江から来られた男性、名古屋から来られた女性、関東から来られた女性を加えての計10名で家財の搬出、食器の分別・搬出にあたるという任務です。

 

依頼主のKさん宅は、水道は復旧していたのでトイレは使えました。電気も復旧していますが、漏電による火事のリスクがあるので使用できない状態でした。乾いた砂粒と独特の匂いがこもります。Kさん夫婦に「これは残しておきますか、処分されますか」と確認をとってから搬出します。食器は全て処分するとのことでした。1階台所のみずやに収納されたままの食器には、7月7日の水がたまっていました。みずやの状態からKさんが着の身着のままで避難したことを物語っています。女性らで水をぬいて食器を分別しました。当地の分別方法がわからなかったので、TAさんが倉敷市役所に電話して聞いていました。

  

水を含む畳は2階にありました。狭い階段の間口から玄関に降ろし、軽トラに積む作業はかなりの重労働でした。最初はていねいに降ろしたのですが、途中から会長が「2階から落とそう」と発案します。先に窓から庭にふとんを投げ落とし、それをクッションにして畳を投げ落とします。畳4枚ほどが重なると、さらにたんすや机を投げ落とします。テンポよく搬出作業をやっている最中に「事件」がおきました。たんすを落とした直後、たんすがバウンドし水道管に当たって、管を破損して水しぶきがあがりました。WAさんが、あわてて元栓を探し、締めます。HAはKさんに平謝りするとKさんは「もうええけえ。どうせ、処分しようと思うとったんじゃ」と慰めてくれます。1144分サテライトセンターに電話を入れます。「Kさん宅の水道管を壊した。1時40分までに水道業者に来てもらえないか検討してくれ」。1時30分、水道業者がKさん宅に来て修繕策を探る様子を見た後、私たちはサテライトセンターに戻りました。

 

ボランティアが200300名だったと前述しましたが、八尾に戻ってから倉敷市災害ボランティアセンターのHPをのぞくと、8月21日の倉敷市のボランティア数は「693人」となっていました。われわれの様な被災者宅で片付け作業にあたるボランティアを「前方支援」だとすると、「後方支援」のボランティアもいっぱいいらっしゃいました。サテライトセンターはボランティアの割り振りをする機能をもちますが、運営には「津山市社会福祉協議会」と書かれたビブスをまとった方があたっていました。Kさん宅の排出物を仮置き場まで軽トラでピストンした青年は、8月21日で「17日目です」と言っていました。

 

高校生TOさんが熱中症になりましたが、その手当をしてくださった医師・看護師さんは医療系ボランティア。そういった後方支援の方々を含めて「693人」だなあと実感しています。

 

Kさんは息子さんのお家に避難したため、いろんな情報が届かなかったそうです。ボランティア(依頼)情報を知ったのも最近だとか。

 

一緒に支援した方はSNSで「災害地でつくづく思ったこと。日本は徹底的な自己責任の国。逃げるのも後始末もその後の生活も。これでは弱者は切り捨てられる」と発信しています。

 

不参加を余儀なくされたKAさん、ボランティア保険の加入手続きに奔走していただき、ありがとうございました。(記 HA)