2018.8.9-10 蒜山三山

 

 参加者 リーダーYO、NA、OO、HAの4名

  

 台風13号が接近していた8月第二週、登山予定の鳳凰三山に、じわじわと台風の目がやってくる。リーダーは進路予報図とHP「てんきとくらす」の登山指数をにらみながら悶々と過ごす日々が続く。ホテルキャンセル締め切りの前日となった8月6日(月)夜、参加予定者は急きょ、LINEの電話会談を行った。「登山指数はCCCやで」、「こりやあ、やばいなあ」、「リーダーに判断あおごう」。

 

 ついに決断の日は訪れた。7日(火)朝、吉田は鳳凰三山を断念した。同日夜、2回目の電話会談が行われた。「台風の影響を逃れるには西方向やで」、「私、大山に登りたいわ」、「石鎚もええで」、「ちょっとごめん。俺、ひざが痛いねん」、「じゃあ、安心な蒜山三山にしよか」。かくかくしかじかの結果、岡山県北部の蒜山三山(上蒜山、中蒜山、下蒜山)へ1泊2日の山行が決まった。変更が決まるとなるとリーダーは早い。好きな酒を断って、山行計画書を作成し、前泊の宿営地を確保する。NAは会備品の6人用テントを使うことを提案する。YOは、脱稿した山行計画書を会長に届ける。会長は言った。「YOさん、ご苦労さんやな」。

 

 山行計画どおりHAの車で9日(木)9時にJR久宝寺駅前を出発した。米子道を降りると、途中スーパーに寄り食材を買い、宿営地の蒜山高原キャンプ場に着。四苦八苦でテントを立て、バーベキュー開始。もろキュウ(キュウリは会長作品。直径4cm)をかじりながら炭をおこす。サザエをほおばる満面の笑みは、LINEグループの送信写真のとおり。ほろ酔い気分でシュラフにこもったのは言うまでもない。

 

 10日(金)朝、蒜山高原は霧につつまれていた。蒜山の天気予報は「晴れ」。山行計画どおり7時半に上蒜山登山口駐車場に。ここでリーダーは提案する。「テントを干そう。登山中に渇くで」。誰もが納得した。露で濡れたテントを駐車場に広げ、その端を車で固定した。重石がわりにリーダーは自分のスニーカーをテント生地に載せた。湿った靴を乾かす目的もある。一石二鳥とは、このことを言う。

 

 登山口から歩くとほどなく蒜山ジャージ乳牛が群がる牧場が登山者を迎える。産まれたばかりの子牛がいた。たどたどしい歩行とつぶらな瞳。保育士の中路・OOは「かわいい~」と声をユニゾンさせた。山行中は、眼下の蒜山高原、鳥取県側の山裾が一瞬おがめるものの、ほとんどが霧の中。HAは「天然のミストサウナや」と呑気なことを言う。OOは「雄大な大山や蒜山盆地が見える、すばらしい眺望です」とガイドブックの文章を読みあげる。その文章がむなしく聞こえた。先頭を歩く中路は4度、マムシに遭遇した。HAはこの機を逃すまいとスマホを取り出す。マムシはNAの顔を見て、藪の中に逃げた。マムシを写メすることは至難の技である。

 

 山行はコースタイムから遅れだし、下蒜山から下山する計画を中蒜山からの下山に変更した。中蒜山から登山口(塩釜冷泉)に向かう五合目あたりで霧が雨に変わった。登山者が濡れるのは構わないが、上蒜山登山口駐車場に残したテントたちを皆、気遣った。駐車場に着くと案の定、テントやリーダーの靴がずぶ濡れになっていた。盗まれなかっただけでも良しとするか。

 

 一行は蒜山高原温泉「快湯館」の湯につかり着替えた。同館でリーダーは虫さされで腫れあがった左手甲をNAに差し出し「これスマホで撮って送って」と言う。その可哀そうな手を見たNAは、さすがに撮影をためらった。帰路途中、津黒高原に立ち寄り、会メンバーが共同オーナーである「山荘」を見学し、午後9時に帰阪した。

 

以上、蒜山二山の拙文である。文中敬称略。            (記 HA)