4/27(水)有志山行 なるかわ園地

【コース】

11:00大竹バス停~心合寺山古墳~11:25向山古墳~12:15水呑地蔵院(昼食)~13:05十三峠~生駒縦走路~13:35鐘の鳴る展望台~14:35鳴川峠14:45つつじの広場~客坊展望台~客坊谷コース~山畑古墳群~16:35瓢箪山駅

【山行レポート】

八尾市の近鉄バス停「大竹」に集合しての有志山行。この日午前が雨だったので、当初の集合時間を1時間遅らせて午前11時のスタートとなりました。バス停から東へ5分歩くと心合寺山(しおんじやま)古墳があります。この古墳から十三峠ハイキングコースを東へ上ります。水呑地蔵院で昼食休憩。水呑地蔵からほどなく上ると十三峠に着。

 

十三峠から生駒縦走路を北へ歩くと東大阪市域に入ります。鐘の鳴る展望台で小休憩し、さらに縦走路の細かいアップダウンを歩きます。鳴川峠から生駒縦走路を離れ、府民の森管理道へ。管理道を北に進むと、両脇に4色の花が鮮やかに広がるツツジロードに突入。とてもきれいでした。下山は客坊谷コースを西へ歩き、午後4時35分に近鉄瓢箪山駅で解散しました。

 

この山行はツツジを観る目的のほか、三つの古墳をめぐるハイキングでもありました。まずは心合寺山古墳。南向きの前方後円墳で全長160mは中河内地域最大です。古墳のくびれ部の「造り出し」が特徴的で、そこから多くの埴輪が出土されています。世界遺産に指定された古市・百舌鳥古墳群と同時期の5世紀頃の古墳と推定されています。

 

二番目に訪れたのは、十三峠ハイキング道沿いにある向山古墳です。西向きの前方後円墳で6~7世紀初め頃と推定されています。整備されていないので雑草や樹木が生い茂り「前方後円」の形が明瞭には見えません。この古墳の南側には平安時代末期に窯跡があり、そこで造られた瓦が平等院鳳凰堂に納められたことが最近の研究で判明したそうです。

 

客坊谷コースを抜け住宅街に入ると山畑古墳群があります。6~7世紀初め頃の古墳群で、現在確認されているだけで68基あります。馬具が多く出土されており、被葬者は騎馬兵を従えた有力集団かと考えられています。

 

トレッキングシューズを履いて古墳を歩き見ながら、幾多の古代人が素足で古墳を造営させられた苦役を想像すると、当時の生駒山麓を拠点に動員力を誇示した被葬者のパワーを感じた山行でありました。

 

【参加者】

会員5人

 

参考資料:吉田野乃・藤井淳弘著『河内平野をのぞむ大型群集墳 高安千塚古墳群』(新泉社、2019年)