2023.8.23-26有志山行_雲ノ平

【山行レポート】

ピークハントなしで北アルプスの奥地に広がる別天地と言われる雲ノ平へ3泊4日の山旅へ行ってきました。

■1日目(8/23)

折立バス停8:36~10:48三角点ベンチ~14:07太郎平小屋

夜行バスで大阪から富山まで出て、富山から折立バス停へ。登山口から歩き始めてすぐ樹林帯の急登が始まる。一気に開けた感じで三角点ベンチに到着。しばし休憩。汗が流れるが、午後から天気が崩れる予報で先を急ぐ。「太郎平まで4キロガンバレ」「2キロガンバレ」の看板を励みにゆっくり歩き通す。途中より整備された石を敷き詰めた道や階段状の道になる。五光岩ベンチを過ぎたあたりから、2人が高山病っぽい。雨も降りだし合羽を着る。木道になるが雨で滑りやすいので、要注意。やっとのことで太郎平小屋着。4人1部屋をもらい休憩。

■2日目(8/24)

太郎平小屋5:05~8:15薬師沢小屋~13:00アラスカ庭園~14:30雲ノ平小屋

まずは急なくだりを経て薬師沢小屋を目指す。整備された道は歩きやすいが、昨日の雨で濡れているので木道を滑らないように気をつけながら歩く。小さな沢を何度か越え、薬師沢小屋に到着。どこも水不足なのにここはきれいな水が豊富で川の流れの音も大きい。小屋前の赤い吊り橋を渡り、沢までアスレチック気分で降りる。ここからが大きな岩場の連なる厳しい急登となる。ここでもまた雨に降られる。なかなかの厳しさで、奥秘境は遠い。でも登り切ると木道が始まり、急に視界が開ける。ここが雲ノ平。木道の先に独特な外観の雲の平小屋が見える。ふと見ると主人の伊藤次郎さんがおられ、一緒に写真に納まる。名物の石狩鍋をおかわりし満足、満足。

■3日目(8/25

雲ノ平小屋4:50~5:57スイス庭園~9:31三俣山荘~15:13双六小屋

この日は祖父岳を越え、三俣蓮華岳を越え、双六小屋へ行く予定だったが、メンバーの体調、体力を考え、巻道コースを取ることにした。カールのような雲ノ平から薬師岳、水晶岳、笠ヶ岳、鷲羽岳、黒部五郎岳などが見え、ロケーション抜群!チングルマの綿毛がピンク色に一面を染めて、真っ青な青空に映える。三俣山荘で水分補給の予定がここでは水不足との事。双六小屋が見えたけど、遠い、遠い。Yさんが体調不良を訴え、休み、休み、歩く。1歩1歩あきらめず歩いていれば、何とか目的地には着くことを実感。双六小屋は近代的な小屋だった。

■4日目(8/26)

双六小屋5:05~6:29弓折乗越~7:25鏡平小屋~11:01小池新道登山口~11:18わさび平小屋~12:31新穂高温泉

これぞ夏山!と言う快晴に恵まれ、槍・穂高連邦の絶景を眺めつつずっと下る。シシウドの花が咲き乱れるお花畑を経て、いくつかの涸れ沢に出会い標高を下げていく。鏡池では池に移る槍・穂高連邦を期待したが、池の水も涸れ涸れで名にも映らず。下界の暑さを感じるころ、新穂高温泉についた。中崎山荘で温泉につかり、大感激の3泊4日の山旅は終了となった。

 

■5日目(8/27)は、鉄道で大阪に帰る予定だったが、まさかの大雨で、下呂で4時間の足止めをくらう。名古屋駅で接続電車がなくなり電車泊を経験した。

 

【参加者】

会員4人

 

【感想】

●私が本格的な登山で初めてめざしたのが雲ノ平でした。といっても、その時は悪天候でたどり着けなかったのです。なので今回、その地に立ったときは感激で胸がいっぱいになりました。雲ノ平から見わたす北アルプスの山々は、ほんとに素晴らしかったー!(O)

 

●果たして4日間歩き通せるか、行くまで不安で一杯だった。折立から歩き出し太郎小屋手前で高山病の症状が現れ、小屋が見えてからも遠く感じた。2日目は延々下る事3時間で薬師沢小屋。そこからが正念場だった。標識には雲の平直登コース急登となっているが、普通の急登と違い展望の無い、ただひたすら両手両足を使い岩場を這いつくばって途中雨の中、木道末端に出るまで延々と登った。雲ノ平山荘の周りは、さすが奥秘境、広大な庭園で8月上旬ならお花も綺麗と思うが、殆ど終わっていた。ナナカマドは最高だった。吊り橋、梯子、岩場、丸太橋、ロープ頼りの渡渉、激下り、激登り、このバラエティーの縦走コースは年齢的体力的に、きっとこれから訪れることは無いだろう。槍ヶ岳、穂高連峰の山々を見ながら歩いた4日間、念願叶い一緒に歩いてくれた仲間に感謝する。(K)